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チーズの歴史
これをチーズの発見とはいえないが、この時代に残る陶器からは、熱を与えたタンパク質が確認されている。乳を沸騰させ、リコッタのようなものを作っていた可能性が推測出来る。
牧畜が始まったのが紀元前7000年頃とするなら、子山羊の胃袋から凝固した乳を発見するのは、ほぼ同時であるのは間違いない。その為レンネットの発見となると、その頃の中央アジアとなるが、発展させたのは中央アジアではなく、レンネットが伝わったヨーロッパである。
レンネットを得るには、子牛などの胃袋が必要で、牧畜民であった当時の中央アジア圏で育つことが無かった。牧畜民にとっては、子牛を潰すより乳をとるなどに利用した方が、はるかに利用価値があるからだ。
そんな中時代は流れ、紀元前三世紀ころ、既に都市文化で大集落を作っていたヨーロッパでは、子牛一頭をつぶして、レンネットをみんなで分け合うという事が出来た。チーズ文化はヨーロッパの発展とともに、農民と修道士が中心となり洗礼されていった。
チーズの地域による特徴
暑い地域では塩辛いチーズが多い。これは水分を抑え塩分を高めないと暑さによって長期保存ができなかったからである。その為長期熟成のチーズはなく、フレッシュチーズが主流であった。冷蔵庫もない時代である。温暖な地域となると、搾乳してすぐにチーズを作らなければならず、大量に作る事や、保存が効くようなチーズが作れなかったのだ。
・山岳チーズ(ハードチーズ)
北イタリアからスイスなどの山岳地帯では、ドライチーズが有名だ。歴史も古く古代ローマ時代から作られている。12~13世紀くらいになるといまのエメンタール、グリュイエール、コンテといったチーズが出揃う。山岳チーズの特長は大型の車輪型で長期熟成されている所にある。
理由としては、当時既に、共同で牛を飼育して大量の乳が手に入り、チーズの量産が出来た。その為、山を下りチーズを運ぶ際便利なよう、大型にする必要があった。
また塩が入手しずらく塩をなるべく控えなければならい上に、山の乳は、乳酸菌が少なく酸度が低かった。その為、含有水分量を減らし長期熟成で脱水をさせ、塩気や酸度が少なくても、日持ちがする改善がされていった。車輪型が多いのも表面積を広くし、水分の蒸発を促すためである。
こうして洗礼されていった山岳チーズは、大型で、長期熟成され、塩分が少なく、酸味も抑えられたナッツの風味が特徴のチーズになっていった。
・白カビ
時代は定かではないが中世の頃。牛を1~2頭しか飼育していない農家では、チーズを作るのに必用な乳を得るのに1~3日かかった。日が経った乳は乳酸菌が増え酸味が強くなった。その乳をレンネットで固め、地下倉庫などで保存をしていると菌の育成が促され、いまでいう白カビのチーズが出来た。得られる乳が少ない為サイズも、必然的に小型であった。
・シェーブル
またシェーブルチーズも当初は農家で1~3日たった山羊乳を使用し作られた為、酸味がより強く小型のチーズであった。
・ウオッシュ
また牛を数頭飼う事が出来た農家、乳が手に入った修道院では、毎日チーズ作りが出来た。搾乳したてで作るチーズは酸味が少なく、水分量も多いチーズが出来た。1日で消費出来ないチーズを貯蔵庫で保存した。保存されたチーズは酵母が付きやすい状態で、オレンジ色の色素を持ったバクテリア菌が増えていく。これを塩水で洗い流す作業を行っていた。これが今でいうウオッシュタイプのチーズにつながる。
・青かび
比較的温暖な気候においてのチーズ作りは、温度が低温で安定しており、湿度が高い洞窟が使われるようになっていた。洞窟は様々なカビが生息するのに好条件でもあった。また山岳地帯と異なり海水から塩の入手も安易であった。塩を大量に使い洞窟で熟成されたチーズに、青カビが付着した物がいつの頃から作られるようになった。
1000年頃にはコンバル洞窟に生息する青かびによって、ロックフォールが既に作られるようになった。
オランダのゴーダ、イギリスのチェダーのハードチーズは、ともに海洋国として長期の航海にも耐ええる保存性の高いチーズが求められ作られたとされる。またもともと手作り品だったチェダーはイギリスのジョセフ・ハーディングが工場化を実現させ量産されるようになった。これが工場チーズの始まりで、現在チェダーはアメリカをはじめ世界各国で作られている。
チーズを使った料理
調理に使うのは国産の市販チーズで十分。現在日本のスーパー等で安価に市販されているチーズは、プロセスチーズ、モッツアレラ、クリームチーズ、カマンベール位である。この辺を使った料理で一般的で簡単においしく作れるものとなると、ピザ、パスタ、チーズフォンデュ・リゾット・サラダ・チーズケーキ・パン系・オードブル系である。殆どが市販の用途に合ったプロセスチーズで対応が利く。
チーズフォンデュ cheese fondue
パスタ pasta
ピザやオーブン料理 piza
チーズとサーモン cheese&salmon
その他チーズに合う食材は下記のとおりである。
・生ハム
・アボガド
・漬物(大根などさっぱりしたものがいい)
・ブラックペッパー
・わさび
・チリペッパー
などを合わせ、パンやクラッカに乗せて食べれば最高のつまみになる。
チーズを使ったデザート
チーズを使ったデザートとなればクリームチーズを使ったチーズケーキ、マスカルボーネを使ったティラミスが有名だが、基本フレッシュチーズ系はクセが無くデザート作りに向いている。
チーズを練りこんだパンケーキ
チーズのサラダ
チーズのトースト
世界のチーズの生産と消費
・アメリカ 5,162,730
・ドイツ 2,046,250
・フランス 1,941,750
・イタリア 1,132,010
・オランダ 745,984
・フランス 26.3
・アイスランド 24.1
・ギリシャ 23.4
・ドイツ 22.9
・フィンランド 22.5