食用の鮭は8種類の鮭に分類される
・キングサーモン
・シロザケ
・カラフトマス
・ギンザケ
・ベニザケ
・サクラマス
・アトランティックサーモン
・ニジマス
「食用で商業的に流通しているという意味での鮭」は基本はこの8種類の鮭からなる。
ただ現状は、商品名、国による固有の呼称、生態学、学名などが入り乱れ複雑なものとなっている。例えばサケ科のイワナ属は、ほとんど鮭といっていい(ただし日本のイワナに限って言えば一生を河川で過ごす残留型である為、少々異なる)。またブラウントラウトは鮭と認められていないが現在する鮭の中ではアトランティックサーモンに最も近く、遺伝的にもキングサーモンよりブラウントラウトのほうがアトランティックサーモンに近い。さらにニジマスに関していえば1980年代鮭のDNAの鑑定をした科学者によってサケ属に加えられた。
日本で売られている鮭
・シロザケ(秋鮭・トキシラズ・秋味・鮭児)
・銀鮭(ロシア・チリ産・三陸沖産)
・紅鮭(ロシア・アラスカ産)
・アトランティックサーモン(ノルウェーの養殖鮭)
・トラウトサーモン(ニジマス・チリの養殖鮭)
大体この5種類の鮭が日本で流通している。
秋鮭・トキシラズの名で呼ばれているシロザケは日本でも水揚げがされている。日本で鮭といえばシロ鮭である。
銀鮭は養殖品がほとんどであり、日本の三陸沖のものが有名だが、スーパーではロシア・チリ産の安価なものをよくみかける。
紅鮭は日本で水揚げはされておらずロシアやアラスカ産の輸入品である。
基本的に上記3種は切り身となって、塩漬けにされたものなども含めスーパーなどではよく見かける商品である。身近なものでは、おにぎりの具やコンビニ弁当などにもなっている。
アトランティックサーモン、トラウトサーモンに関してはスーパーの刺身コーナーに行けば必ず見かけるようになった。脂身がたっぷりで、身近なものでは回転すしのネタや、居酒屋の刺身盛り合わせの定番である。
※キングサーモンも多少流通しているが流通量は少なく、スーパーなどで見かけたとしても実はノルウェー産の養殖アトランティックサーモンであったりする。
キングサーモン(マスノスケ)

シロザケ(Chum salmon)

アメリカではドッグサーモンという名でも呼ばれている。
カラフトマス(Pink salmon)

日本国内最大の水揚げ地は北海道東部オホーツク海沿岸。当地での7-8月の約2か月間の水揚げで国内消費の多くが満たされている。
ギンザケ(silver salmon)

大手商社の三井物産は、チリの大手サケ養殖業者のマルチエキスポートと新会社を設立。三菱商事もチリの養殖会社を総額100億円で買収した。
銀鮭といえば日本では、コンビニのおにぎりの具や弁当のおかず。飲食チェーン店のメニューとして普段から食べている身近な鮭である。スーパーではロシア・チリ産の物を年中見かける。
ベニザケ(Red salmon)

サクラマス(cherry salmon)

アトランティックサーモン(大西洋鮭)

もはやサーモンの代名詞といっていいほどスーパーの刺身コーナーでみかけるアトランティックサーモンはノルウェー産の養殖のサーモンである。天然物は各国の北大西洋とその流入河川に広く分布する。食べ方は日本では刺身、寿司ネタにされることが多いが、切り身にされ焼き魚用としても売られている。
ニジマス(Rainbow trout)

降海型をスチールヘッド。スーパーで見かけるトラウトサーモンやサーモントラウトといったたぐいのものはチリ産の海上養殖されたニジマスである。おそらく近年一番見かけるサーモンであり、アトランティックサーモンに比べ安価の為、100円寿司のネタなどにもされる人気のサーモンである。流通の面では少ないが日本でも小規模ながら養殖をしている。よく渓流の管理釣り場などでみかけるのもニジマスが多い。またスーパーなどで20cmくらいのニジマスをたまに見かけるがこれは、国産の養殖物が多い。