ナチュラルチーズの作り方

カッテージ・マスカル・クリームチーズの完全版レシピ

CLUB CHEESE! > フレッシュチーズ作り方

早い・簡単を最優先にしたレシピ!

各チーズの定義
・カッテージチーズ:基本は脱脂乳から作られる。脂肪分20%以下。
・クリームチーズ:最も定番のフレッシュチーズ。脂肪分30~70%。
・マスカルポーネ:イタリア原産の濃厚なチーズ。脂肪分80%位。
制作時間
・2~24時間
材料:カッテージチーズ
・無脂肪牛乳or低脂肪牛乳or牛乳…1000㏄
・レモン汁or酢…大さじ4 or クエン酸…3g
材料:クリームチーズ
・牛乳…1000㏄
・ヨーグルト…大さじ2
・生クリーム…200cc
・レモン汁or酢…大さじ4 or クエン酸…3g
材料:マスカルポーネ
・牛乳…600㏄
・生クリーム…600cc
・レモン汁or酢…大さじ4 or クエン酸…3g
道具(※要煮沸消毒)
・ボウル
・ステンレス鍋かホウロウ鍋
・オタマ
・布
・ザル
・温度計

▼フレッシュチーズ作りSTART!

1
牛乳を90℃迄温め酸を投入し攪拌。
・カッテージチーズ:牛乳か無脂肪牛乳1ℓ。
・クリームチーズ:牛乳1ℓ・ヨーグルト大さじ2・生クリーム200㏄。
・マスカルポーネ:牛乳600cc・生クリーム600㏄。
上記原料を弱火で80℃迄攪拌しながらゆっくり温めたら、レモン汁or酢orクエン酸を上記の量投入し10分攪拌する。
牛乳1ℓから出来るチーズは100g
目安として牛乳1ℓから出来るチーズは100gです。
このレシピで作るフレッシュチーズだと、だいたい出来上がりが200~300gになるので、100g以上が、水分(ホエー)となります。
2
10~15分位攪拌すると分離してくる。
酸を入れると5分くらいで、モロモロしてきます。
10~15分位攪拌し、上記のようにホエーとカードが目に見えて分離してきたら完了。
タンパク質の酸変性
牛乳が凝固する理由は、タンパク質の酸変性。
その為pHが2~3位であればレモン汁・酢・クエン酸以外でも、牛乳は凝固します。例えば乳酸・リンゴ酸・酒石酸などでもOKです。
慣れてきたら沸騰させながら作る。
チーズ作りに慣れてきたら、強火で攪拌しながら、沸騰直前ぐらいで「酸」を投入し、さらに温度を下げないで攪拌を続けると、かなり時短でカードをとり切る事が出来ます。
※タンパク質の熱変性を利用した、リコッタ作りの要素をプラスした作り方です。
ホエーの排出方法は3パターン!
・パターン1:3.4番のように自重でホエーの排出。
・パターン2:5番の圧搾によるホエーの排出。
・パターン3:6番の熱によるホエーの分離。
3
カードを濾す。
ボール・ザル・布のセットでカードを濾します。
4
▼この状態でホエーを排出・6~24時間放置
▼吊るしてホエーを排出・6~24時間放置
パターン1:ホエーの自重排出で6~24時間放置
味や仕上げは、自分好みに調整が出来て一番おススメの方法。特にクリームチーズやマスカルポーネなら、この自重排出が一番美味しく仕上がる。
ホエーの自重排出

濾した布をそのままの状態。もしくは、逆さテルテル坊主状態で吊るし、6~24時間放置しゆっくりホエーを排出する。時間はかかりますが、仕上がり的にはこれがベスト。個人的には12時間放置した後、布を軽く絞って、好みの水分量に仕上げています。
※夏場は冷蔵庫で。冬場は常温放置でOKです。
※写真のように放置で仕上げる場合:ボウルが浅い場合は、途中ホエーを捨てた方が無難です。

5
パターン2:圧搾してホエーを排出
手っ取り早いのが布を雑巾のように搾り、ホエーを強制的に排出します。自分は、ほぼこの方法で作っています。
布を絞ってホエーを排出
手順的には、布で牛乳を濾した後1時間放置し、牛乳を冷まします。1時間後、手でゆっくり布を搾り、好みの水分量に仕上げます。約2時間で完成する時短レシピです。
仕上がりは普通に美味しいのですが、写真のように布にカードがこべり付くのと、出来上がりの量がチョット少ないのがデメリット。
ちなみに熱くてもいいのなら、1時間放置しなくてもOKです。
6
パターン3:熱によるホエーの分離
クエン酸を入れて、弱火で攪拌しながら20~30分温める。温度は80~90℃位。沸騰させないでゆっくり攪拌を続け、ホエーが透明になってきたら布で濾す。
タンパク質を完全に取り切れるが、味は落ちる
リコッタの要領も取り入れた方法で、一番無駄なくカードを取り切れる。布に濾してもきれいに分離してくれるので、ほとんど絞らなくてOKである。一番効率的で短時間で出来る方法であるが、少々パサパサな仕上がりになるのが難点。用途的には、お菓子作りに使うなど料理に使うチーズであればこの方法でOK。
リコッタやカッテージチーズならこの方法でOKである。
7
カードをまとめる等して完成
出来上がったカードは、ボウルに移して練り上げて型に入れて成型してもいいし、お菓子作りに使う、そのまま食べるなど用途に応じて仕上げてください。
※ホエーの排出量によって、上記写真のようにちょっとドロっとした状態で仕上がります。1~2回作ると、感覚で好みのチーズに仕上げられるようになります♪

▼おススメの食べ方

1
型に入れてプレス
出来上がったカードを容器に入れてプレスして固める。
クリームチーズの固めかた
マスカルポーネの固めかた
2
お菓子作りの材料に
マスカルポーネと言えばティラミス。
クリームチーズやカッテージチーズはチーズケーキや、クッキーなど焼き菓子に最適です。
ティラミスの作り方。
チーズケーキの作り方。

▼燻製工程をプラスして風味UP

1
カードを30分熱燻製するだけでスモークチーズ完成。
出来上がったカードに2~3%の塩を入れて練りこんだ物を燻製。
燻製後は1日寝かせて完成です。かなりスモーキーな手作りスモークチーズです。そのまま食べてもいいのですが、お菓子作りなどに使用すると、全ての料理が燻製風味に仕上がります。
スモークチーズレシピ詳細

▼ホエーの自重排出で吊るしたまま3日天日干し(冬場限定)

1
外は硬いが中は濃厚でクリーミー
ミルク感が強く濃厚なチーズに仕上がる。レンネットが発見される以前は、こんなチーズが主流だったと思う。結局牛乳を長期保存するためには、沸騰させて固めた後、脱水させて保存食にするにはこれが一番手っ取り早い。そして意外と旨い。塩に付けて食べると酒のつまみになる♪
※使用するのは低脂肪牛乳・無脂肪牛乳では無く、通常の牛乳を使用しましょう。
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